こんにちは、トナカイです。
ゲームをプレイしていると、かっこいいモーションが出てくることがありますよね。
ウマ娘の固有スキルとか、Fate/GrandOrderの宝具演出とか……。
そういう動画を見るたびに「自分も作ってみたい!」と思っていました。
Blenderでイラスト風のアニメを作る方法はないか調べた所、トゥーンレンダリングという方法でできることを知りました。
トゥーンレンダリングとは……3Dの物体を2Dのように見せる方法のこと。セルルックともいいます。
ネット上でトゥーンレンダリングのやり方を調べたものの、動画の出力まで完了するには、トゥーンレンダリング以外の知識も必要です。
独学では、ネットの情報を集めてBlenderで2Dアニメを作るのは難しそうだな……と感じました。
こんな時は、情報を網羅してくれている書籍の方が学びやすいです。
トゥーンレンダリングに関する本を探したところ、『Blenderでアニメ絵キャラクターを作ろう!』が分かりやすいと評判だったので購入しました。
この書籍でトゥーンレンダリングを学んで、2Dアニメを作ってみます。
この本について
『Blenderでアニメ絵キャラクターを作ろう!』自体は、前編と後編の2冊に分かれています。
- 前編:モデリング編
- 後編:トゥーンレンダリング編
2冊を通じて、書籍の表紙にあるキャラクターを作る流れになっています。
前編は「モデリング編」です。2Dアニメ絵らしく仕上げるためのトゥーンレンダリングについては、後編で解説されています。
タイトルだけ読むとアニメ風の見た目にする方法を紹介するだけかと思ってしまうのですが、中身を読んでみると、表情の変え方やアニメーションの作り方、カメラの動かし方、動画への出力方法まで網羅されていました。
これを読んでおけば、2Dアニメを動画として出力するまでの流れが1冊で学べます。
前編で作成したモデルを元に後編を進めるという構成にはなっているものの、サンプルデータがついているため、後編から取り組んでも大丈夫な感じがしました。
実際にトゥーンレンダリングをやってみる
以前作ったモデリング済みのキャラクターがあるので、これを2Dアニメ風に仕上げようと思います。
プリンシプルBSDFを使って色のみ設定しています。
輪郭線はついていませんし、陰影もはっきりしていないのでアニメ風には見えません。
この状態から、以下の手順でアニメ風にしていきます。
- シェーディングの設定
- 輪郭線の設定
シェーディングの設定
光と影の境界がはっきりしていることがアニメ塗りの特徴です。
Blenderでこの状態を再現するには、シェーディングを設定する必要があります。
光と影の境目がぼやけないようシェーダーエディターで設定したり、影の落ち方が不自然にならないようにしたり……いろいろな調整をすると、こうなります。
輪郭線を付ける
アニメ絵の特徴と言えば輪郭線です。
モデルに輪郭線をつけるには色々な方法があるそうで、書籍ではラインアートという手法が紹介されていました。
ラインアートの説明自体は後編にもあるのですが、前編の方が詳しい説明になっているみたいです。
自分は後編だけを読んだ状態で進めていたため、別途ラインアートの使い方を調べつつ作成していきました。
ラインアートを追加すると以下の画像のようになります。
シェーディングやラインアートを設定する前に比べると、アニメ風の見た目になりました。
アニメーションを作成する
シェーディングの設定と輪郭線の設定が終われば、トゥーンレンダリング自体は完了です。
これで完成……と言いたいところですが、『Blenderでアニメ絵キャラクターを作ろう!』を読んだ理由は、Blenderでアニメーションを作りたいからです。
トゥーンレンダリングだけでは終われません。
完成したキャラクターを使ってアニメーションを作ります。
技のモーション動画を作ってみたかったので、ビームを打つような動画を作ることにしました。
シェイプキーやキーフレームの作成を行い、レンダリングすれば完成です。
MP4として出力したものがこちらになります(音声はついていません)。
光の粒子はパーティクルで作成しています。
真ん中に不自然に置いてある球はパーティクルの形を設定するために使っているのですが、消し方が分からなかったんですよね……。パーティクルの使い方は要学習です。
余談:アニメーションのレンダリングは重い
アニメーションを作ってみて気づいたのですが、動画への出力作業はかなり重いです。
アニメーションのレンダリング中に異様に動作が重くなるので、タスクマネージャーを確認した時の画像です。
凝った映像を出力している訳ではないのですが、レンダリングで2500MB近く使ってしまっています。
ブラウザとエクスプローラーも合わせると、メモリの90%以上を使っていました。
自分が使っているパソコンのメモリは8GBです。
Blenderでは、メモリの最低スペックは4GB、推奨スペックは16GBになっています。
8GBだと最低スペックは超えているけれども、推奨スペックには届かないという感じです。
これまでBlenderを使っていてパソコンのスペック不足を感じたことはほぼなかったのですが、それはアニメーションのレンダリングをしてこなかったからかもしれません。
本格的にアニメーションを作るのなら、パソコンのスペックを考えないといけません。
まとめ
前編を読まないまま後編を進めて大丈夫なのか……? と思いながら買った本でしたが、モデリングの知識がある程度あれば十分理解できる内容になっていました。
5000円を超える書籍ではありますが、2Dの攻撃モーションが作れたので大満足です。