MIDIキーボードは本当に便利なの? メリット・デメリットや失敗しにくい買い方を解説

雑記

こんにちは、トナカイです。

DTMをする時に必要とされる機材にMIDIキーボードがあります。

ピアノを弾くような感覚で音符を打ち込める、便利な機材です。

しかし、こんな疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。

  • 本当に作曲が便利になるの?
  • 失敗しないMIDIキーボードの選び方はあるの?

そこで本記事では、初めてMIDIキーボードを買ったトナカイが、これらの疑問について体験談をもとに解説します。

なお、今回トナカイが購入したのはYAMAHA PSS-A50という機種です。

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このモデルをCubaseで使った体験をもとに執筆しています。その他のMIDIキーボードを使う場合には、使用感が異なる可能性がありますのでご注意ください。

MIDIキーボードの便利な点

最初に、MIDIキーボードの使いやすい点を紹介します。

細かいフレーズの打ち込みが速くなる

当然ではありますが、MIDIキーボードを使うことで、速く打ち込みができるようになります。

トナカイの経験では、手打ちの半分の時間で打ち込みができることも少なくありません。

特に細かいフレーズを打ち込む時に、MIDIキーボードの便利さが良く分かります。

もしキーボードの演奏に自信がなかったとしても、楽曲のテンポを一時的に下げれば、ゆっくりフレーズを打ち込むことができます。

音のイメージがしやすくなる

MIDIキーボードは、通常のキーボードのように音を鳴らす道具として使うこともできます。

そのため、

「この和音は綺麗に鳴るのか」

「このメロディと伴奏はイメージ通りの響きになるか」

などをすぐに確認できます。

曲をイメージしやすくなるという意味でも、作業速度が上がりました。

音符の知識に不足があっても作曲ができる

「こんなフレーズを作りたいのに、キーエディターで音符の長さをどうすればいいかわからない」ということがあります。

MIDIキーボードがない時は、フレーズを書いてみて、想像するフレーズと違っていたら音符の長さを修正する……という作業を繰り返し行っていました。

しかしMIDIキーボードがあれば、キーエディター上での音符の長さを気にする必要がありません。複雑なフレーズも、簡単に打ち込むことができます。

特に、楽譜を読むのに苦手意識がある人にとっては、この点も大きなメリットになるのではないでしょうか。

使いにくさを感じる点

便利な一方で、使いにくさを感じる点もありました。

MIDIキーボードの音とパソコンの音がずれる場合がある

これはMIDIキーボードを買う前に予測しにくいデメリットです。

Cubaseにはメトロノームの機能がついており、テンポに合わせて録音できます。

しかし楽曲のテンポ通りにMIDIキーボードを叩いても、打ち込みとずれてしまうことがあるのです。

Cubaseで試した場合

本当は線に重なるように音符を打ち込みたいのですが……

このように、少し遅れて打ち込まれてしまいます。

原因はわかりません。

自分は、打ち込んだ音符を全て選択して正常な位置に移動させることで対策しています。

音符を移動させる手間を考慮しても、MIDIキーボードで打ち込んだ方が速く作業できるためMIDIキーボードを使っていますが、この点に使いずらさを感じる方は多いかもしれません。

音符を小節線に揃える作業が必要になる

MIDIキーボードを使わず直接キーエディターに書き込む場合には、音符が小節線からずれないように設定した上で書き込むことができます。

しかしMIDIキーボードを使う場合は、多少のずれは出てしまいます。

きっちり小節線に合わせようとすると、クオンタイズなどの機能を使って長さを調整する必要があります。

四分音符が連続する場面など、MIDIキーボードよりもキーエディターに書き込んだ方が早く作業できる場合もあります。

MIDIキーボードでの作業が向いている時・そうではない時

以上のメリット・デメリットを踏まえて、MIDIキーボードは、細かいフレーズを入力する時に真価を発揮すると感じています。

反対に、細かいフレーズでない時はMIDIキーボードを使わない方が作業効率が上がります。直接キーエディターに書き込む方が、音符の位置を揃える手間が省けるためです。

とはいえ、作曲をしていると細かいフレーズを作りたくなることもしばしば。

楽曲制作にかける時間を総合的に考えると、MIDIキーボードにお金をかける価値は十分にあったと思っています。

おすすめの買い方:楽器店で試奏してから購入する

ここからは、MIDIキーボードを購入しようとする方に向けて、おすすめの買い方を紹介します。

トナカイは、初心者の内は楽器店で試奏してから購入することをおすすめしています。

理由は、トラブル解決が簡単になるためです。

相談できる人がいると早くトラブルを解決できる

これはトナカイが楽器店でMIDIキーボードを試奏させてもらった時の話です。

店員さんの案内でMIDIキーボードをパソコンに繋いで使ってみたのですが、MIDIキーボードが使えないのです。

その時の原因はケーブルがMIDIキーボードに対応していなかったことでした。

その時は10分ほどで店員さんが原因に気づき、ケーブルを変えることで解決しました。

もし自分1人だったら、もっと解決までの時間がかかっていたんだろうな……と感じました。

相談できる人がいない場合

トナカイが最初に購入したのはKorg microKEYという機種でした(現在は生産を終了しています)。

中古品だったため安く買えたものの、MIDIドライバがインストールできない、MIDIキーボードが認識されないなどの不具合がありました。

ネットで調べて解決しようとしましたが、生産終了しているモデルということもあり、出てくる情報は古いものが多いです。

日本語の情報だけではなく、英語サイトの情報も試したものの、3日かけても解決できませんでした。

今なら「ケーブルがMIDIに対応していないのかもな……」などど原因を検討することもできます。

しかし当時の自分はMIDIキーボード初心者。

何が原因か調べるにも時間がかかり過ぎてしまい、Korg microKEYを使うことは諦めました。

このようなトラブルも起こりうるため、初めてMIDIキーボードを買うときは、楽器店で試奏した方が安心だと考えています。

※楽器店によっては、無料のDTM講座を開催している場合もあります。その意味でも、楽器店に足を運んでみると良いのではと思います。

まとめ

MIDIキーボードのメリット・デメリットと、おすすめの購入方法を紹介しました。

記事冒頭で紹介した疑問への解答は以下の通りです。

  • 本当に打ち込みが便利になるの? →細かいパッセージを打ち込む場合は非常に便利。ただし、そうではないパッセージを打ち込む場合は、かえって手間がかかる場合もある
  • 失敗しないMIDIキーボードの選び方はあるの? →楽器店で試奏してから購入すると安心

どのような場合にでも打ち込みが速くなるという訳ではありませんが、楽曲制作の作業を総合的に考えると、MIDIキーボードで作業効率が格段に上がりました。

使わない理由はないと感じているほどなので、ぜひこの機会にMIDIキーボードを試してみてください。